概要
2020年2月11日のBFI定期研修会での講演です。DMN(デフォルト・モード・ネットワーク)に対する当会独自のの視点「意識と無意識の境界を成して、両者間の情報伝達を調節する、すなわちDMNは境界意識回路のごとき振舞いを包含する」を軸にして、総合臨床という舞台に立っていると、痛みをはじめ発達個性や自閉症、うつ病、認知症といった症例の背後に普遍的かつ整合性のある景色を見渡すことができます。
本講演の冒頭で「自ら串刺しをする驚異の男」を紹介したテレビ番組を供覧し、その上で境界意識仮説について解説しています。テレビ映像の中でかなりショッキングなシーンがありますので、エンパス指数の高い方はご注意ください。
テレビ供覧後の講義はとても分かりやすい内容となっており、従来の常識が全てではないことをご理解いただけるでしょう。
「ゲートコントロール理論(脊髄後角説)」は創薬に都合がいい、絶対医学との親和性がある(個体差を無視)という側面があり、現在も尚支持されていますが、脳科学の羅針盤(最新知見)は中枢仮説の方角、引いては当会が唱える相対医学(超個体差)の方角を示しています。
最終的には認知科学の発展が中枢仮説の正誤をジャッジすることになりましょう。そのときまで当会は臨床データの積み上げに専心してまいります。
講義のシーンでホワイトボードに書いた「HP」「SP」…、HPはハードペイン、SPはソフトペインを指しています。