概要

 80代女性が疼痛性側弯と耐え難い右下肢の痛みを訴えて、整形外科での白衣ラベリングを受けた症例。筆者と長い付き合いの患者で、家族ぐるみでの通院を10年以上続けており、「ソフト論に対する理解がある」と勝手に思い込んでいましたが、画像ラベリングの前にあえなく撃沈…。

 加えて、モラハラ夫から「さっさと手術してしまえ!なんで、そんな訳の分からんところに通うんだ!そんなところに行ったって治るわけないだろ!」と毎日のように恫喝される日々。

 しかし当方への通院継続によって、疼痛性側弯が消失し、痛みも改善するなかで、なんと!「先生、わたし手術したいなあ」と…。

 ソフト認知の壁を乗り越えてもらうために、通院2日目の時点で、夏樹静子氏の著作「椅子がこわい」を読んでもらっていたのですが、微熱と不整脈をきっかけに、いとも簡単に、再び画像ラベリングの陥穽にはまり込んだ様子。

 とは言え、本人の娘夫婦は終始ソフト論を支持してくれている流れ…。

 こうした患者を前に、筆者の脳はヒートアップし、通常あり得ない熱弁モードになりましたが、結果的にはこれが功を奏してラベリングのピールオフに成功。その実際の診察場面の供覧および講義です。

動画(①~②全26分)

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