クロスモダリティ
旧フォーラム≪youtubeでミラーセラピーの動画を観て…≫
ソフト論を理解する上で、鏡像認知錯覚に関わる臨床は欠かせない最重要フィールド。古典的な神経可塑性の概念を含め脳弾塑性の発現をめぐる認識を深める上でも必須のエリア。極めて非侵襲的な介入であるにも拘らず、驚くべきビフォーアフターを我々に見せつけてくれる貴重な世界。アンチソフト論のハード論者たち(痛みの原因は侵害受容器の反応が全てだと強弁する者たち)も、このフィールドには一切口を挿めない(同じ土俵に立てない)わけで.
こうした情報を目にすることで、大いに触発される医療者が世界中にいるはず。
ミラーセラピー&ミラータッチング(触視覚統合法)
幻肢痛やCRPS(RSD)の治療および脳卒中の回復期リハにおいて利用されている最新療法で、鏡に映った健側の手があたかも患側の手のように見えることで、脳の情報処理システムが改善されてしまうという画期的な手法です。
鏡を利用した医療技術への応用はヴィラヤヌル・S・ラマチャンドランの著作「脳の中の幽霊」で幻肢痛に対する“ミラーボックス”の施術効果が紹介されて以来、脳血管障害における片麻痺の回復期リハにも転用されるようになり、さらに当会代表理事がミラータッチングによる有効性と適応の拡大-CRPS(RSD)、四十肩、変形性関節症、関節拘縮、腱鞘炎(ばね指)等々-を報告し、その施術シーンがテレビ番組で紹介されている
痛みのクロスモダリティ仮説~機能的結合性(functional connectivity)という視点~
共感覚については「文字を見て色を感じる」といった書記素色覚が有名だが、これ以外にもスペアミントティーの味にガラスの手触りを感じたり、嬰へ(F♯)の音に鮮やかな緑色を感じたりするなど、様々な事例が報告されている。
健常者であっても、共感覚というシステムを潜在的に持っており(その一例が冒頭に挙げたスマウンド)、カリフォルニア大学ロサンゼルス校のLadan Shams博士も「脳は個別の専門領域の集まりで、相互作用をしないという考えはもはや採用できない」と語っている。