概要

 2022年、橘玲氏の「バカと無知」がベストセラーになり話題となりましたが、この本は題名と中身の乖離が著しく、その実相は「認知科学入門」とも言うべきものになっています。出版業界もこうしたキャッチーなコピーライティングを駆使しないと生き残れない時代…。

 当日のセミナーは「認知的柔軟性とは何か?」というテーマで進められており、これを語る上で極めて重要なメタ認知に焦点を当てた講義のワンシーンです。数あるメタ認知の中でも、とくに「能否メタ認知」について解説している場面は非常に重要な内容ですので是非ご視聴いただければと思います。

 認知科学に身を置く医療者にとって今更ながらの話ではありますが、メタ認知を考える上で欠かすことのできないダニング・クルーガー効果について認識を深めていただく講義です。

 ハード論偏重の医学界は自らの認知的柔軟性をメタ認知し、一刻も早くソフトとハードの統合に向けて舵を切る必要があります。IASPが痛みの定義を見直した(侵害受容器の反応と痛みは切り離して考えるべき)ように、人間の本質は、構造的な次元のみで語り尽くせるような、そんな無機質な存在(ハードのみの集積体)であろうはずがないわけで。

 おそらく多くの医療者は「ダニング・クルーガー効果は自分たちとは遠い世界の話だ」と思っている…。しかし様々な職業人のなかでも、実は医療者こそが…。これ以上の記述は控えます(続きは動画の中で…)。

 本動画をご覧いただいた後は引き続きこちらの動画(認知的柔軟性とは何か?)をご視聴ください。

動画(全35分)

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