COSIA(認知科学統合アプローチ)

COSIA(認知科学統合アプローチ)
認知科学に基づく医療(CSBM)とは何か?

認知科学の実験によって痛みの起源は感情であることが示されている。仲間外れにされた人、失恋した人の脳を調べると、痛みを感じている人の脳と同じような活動を示すことが分かっている。こうした認知科学の知見に基づいて行われる医療が「Cognitive Science Based Medicine(認知科学に基づく医療)」。略してCSBM。これを象徴する治療としてミラーセラピーやミラータッチングが有名。

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PCR検査~条件付き確率&感度と特異度の違い~

PCR検査の結果をどのように受けとめるべきか  研究用途として開発されたPCR検査は、そもそも「臨床診断に使ってはならない」という当初の原則が無視され、パンデミック下において世界標準となりました。  PCR検査の結果に対 […]

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痛みのクロスモダリティ仮説~機能的結合性(functional connectivity)という視点~

共感覚については「文字を見て色を感じる」といった書記素色覚が有名だが、これ以外にもスペアミントティーの味にガラスの手触りを感じたり、嬰へ(F♯)の音に鮮やかな緑色を感じたりするなど、様々な事例が報告されている。
 健常者であっても、共感覚というシステムを潜在的に持っており(その一例が冒頭に挙げたスマウンド)、カリフォルニア大学ロサンゼルス校のLadan Shams博士も「脳は個別の専門領域の集まりで、相互作用をしないという考えはもはや採用できない」と語っている。

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動画ページ【患者向け教材ビデオ~認知の壁を乗り越えて頂くための最強ツール~】①~③ 全90分

主にNHKが放映した番組を軸にして、脳と痛みの関係および脳膚相関、さらにBReINの実際(セミナー動画等)などを紹介した患者向け教材ビデオ。総じてテレビという情報媒体の影響力は強力ですので、我々が個人の言葉で100時間解説するより、テレビを1時間観ていただいたほうがよほど患者の理解は深まる。国民のペインリテラシーを向上させるためには、テレビというツールは欠かせない。

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動画ページ【定期セミナー講演】「相対性理論と認知科学を学ぶ意義はどちらも同じ」①~② 全25分

物理学者はアインシュタインの登場によって「直感に反する認知の壁」を乗り越えてきたが、医療者においても同様のプロセスがあって然るべき…。両者に共通して言えることは「相対的な視座を手に入れること」であり、これが「個体者重視の視点と見事に重なる」という講義。

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動画ページ【定期セミナー講演】「認知科学の扉~ヒューリスティックと画像診断~」①~⑦ 全74分

運動器系の成書とくに画像診断に関わるページは将来的に認知科学によって書き換えられる可能性が高い。本講演においては認知科学の成り立ち、ハノイの塔、モンティホール問題、三囚人問題などを例に挙げて、ヒューリスティックと画像診断の関係について解説。是非ご視聴ください。

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学際的研究の具体例~うつ病に似た行動をとるロボットがセロトニン研究を後押し!~

はじめに  認知科学に象徴されるように異分野の学問が互いの垣根を超えて進められる横断的な研究は一般に「学際的」と形容されます。医療においても横断的な診療科目があり、その代表例が「総合診療科」です。  当会は非侵襲的な脳ア […]

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動画ページ【定期セミナー講演】「境界意識仮説(DMNゲーティング理論)~痛みの臨床に横たわる超個体差という前提~」 全22分

「ゲートコントロール理論(脊髄後角説)」は創薬に都合がいい、絶対医学との親和性がある(個体差を無視)という側面があり、現在も尚支持されていますが、脳科学の羅針盤(最新知見)は中枢仮説の方角、引いては当会が唱える相対医学(超個体差)の方角を示しています。

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BReIN
動画ページ【BReIN技術系】・膝&肩アングラクションのアップデート・術者が知り得ない患者プライベートに潜む回復交絡因子とトップダウン回路の底力

2020年12月20日(日)のアップデートです。膝アングラクションは痛みや拘縮はもちろんのこと関節水腫の重症例にも著効を示します。

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痛み記憶の再生理論(後編)

小脳が制御する運動プログラムの一部がシャットダウンすると同時に、痛み記憶の激甚再生を引きおこす。これこそがぎっくり腰、四十肩の激痛発作である。初発のぎっくり腰は痛み記憶が極大形成(フェーズ・シーケンス)された瞬間と考えられる。急性腰痛の9割が治療せずとも自然回復すると言われているが、これは小脳にまたがる一部運動プログラムのシャットダウンとそれに続く再起動だと考えれば説明がつく』 

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痛み記憶の再生理論(前編)

人間の動作パターン(運動プログラム)は小脳もしくは前庭核に保存され、無意識下で制御される。幼少時からの痛み体験の連続-些事の積み重ね-はケガの大小に関わらず、痛みの体験・記憶として脳内に残る。このとき感情を統合する神経回路に何らかの変化が生じると小脳における信号伝達の輻輳がおこると同時に運動プログラムのエラーが発生し、過去の体験・記憶を基に予測制御の形で感覚を統合する“補完”の働きにより、痛み記憶が再生される。すなわちエラー状態にある運動プログラムと痛み記憶とのリンクが生じる

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